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10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/21(月) 01:18:48.73 ID:iYHk/jM60
ゲンドウ「先ずはシンジの好みから調査するとしよう」

冬月「待て碇」

ゲンドウ「なんだ」

冬月「私にも分かるように説明してくれないか」

ゲンドウ「シンジ専用の風俗店だ、シンジの好みに合わせなければ意味が無い」

冬月「そうじゃない、何故サードチルドレン専用の風俗店が必要なんだ?」

ゲンドウ「……」

冬月「……」

ゲンドウ「計画に支障は無い」

冬月「大有りだよ碇」

リツコ(碇指令…一体何がしたいと言うの…?)








22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/21(月) 01:33:26.07 ID:iYHk/jM60
冬月「店の規模にもよるが、我々にはそんな事に使える金はない」

冬月「そもそもサードチルドレンは子供だ、風俗店はまだ早い」

ゲンドウ「店自体は見せ掛けでいい、それに子供だと思っているのは私達だけかもしれない」

リツコ「いえ、どう見ても子供です、碇指令」

ゲンドウ「君は黙っていていろ」

リツコ「…はい」

冬月(今更父親面しおって…)

冬月「それで碇、サードチルドレン専用の風俗店を作る意味は何だ?理由もなく金は動かせんぞ」

ゲンドウ「…あの年の男なら性欲を持て余しているはずだ、パイロットが問題を起こすのは避けたい」

ゲンドウ「上手くいけばこの前のように逃げ出すことも無くなるだろう」

冬月「上手くいくのかね?」

ゲンドウ「……そのためのネルフです」




24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/21(月) 01:35:34.71 ID:Z5CmStILi
ゲンドウカッコ付けてるけど言ってる事が…




26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/21(月) 01:43:52.23 ID:iYHk/jM60
シンジ「それじゃ行って来ます、ミサトさん」

ミサト「ふぁ~い、車に気をつけるのよ~ん…」

日向(……)

シンジ「はぁ…ミサトさん起こすのに時間掛かっちゃった、ちょっと急がないと」

日向(碇指令から直々の任務…それがシンジ君の女性の好みを調べろ?)

シンジ「あ、お弁当に箸入れたかな?うーん…」

日向(知るかよ!職権乱用だろ!シンジ君だって年頃なんだから気を遣えよ!)

シンジ「あ、入ってた入ってた、でも長さが違うや、ははは」

日向(どうでもいいけどシンジ君独り言多すぎないか?ずっと寂しい思いしてたのかな…)

シンジ「……」

日向(……)

シンジ「……」

日向(急に黙るなよ…)




34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/21(月) 01:55:34.26 ID:iYHk/jM60
日向(結局シンジ君は一人で登校か、友人がいるらしいけどそこまで親しいわけじゃないのか?)

日向(シンジ君は奥手なタイプだ、最悪その友人とやらに好みを聞こうと思ったけど…)

トウジ「お、センセ、おはよーさん」

ケンスケ「碇、おはよ」

シンジ「おはよう、トウジ、ケンスケ」

ヒカリ「おはよう碇君」

シンジ「おはよう」

日向(シンジ君の友人…と、クラスの委員長か、挨拶を交わしてるけど、照れみたいのは感じないな)

シンジ「お、おはよう、綾波」

日向(!)

綾波「…おはよう」

日向(シンジ君が話しかけたぞ!今のところ返事を返すだけだったシンジ君が自分から話しかけたぞ!)




37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/21(月) 02:07:13.23 ID:iYHk/jM60
日向(積極的に話しかけたと言う事は興味があるという事だよな…)

日向(シンジ君はレイみたいなおとなしい子が好みな――)

アスカ「ちょっとバカシンジ、遅いじゃない!私の弁当はどこよ!?」

シンジ「え、あぁ…はい、これ」

アスカ「だんけしぇん」

シンジ「うん、箸の長さに気をつけてね」

アスカ「はぁ?なにそれ」

日向(アスカラングレー…シンジ君と同居してるけど、お互いどう思ってるんだろう)

日向(少なくとも仲が悪いようには見えない、これはもしかしたら)




38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/21(月) 02:18:52.09 ID:iYHk/jM60
日向(そんなこんなで授業が終わった…昼食は男の友人と楽しそうに食べてたな)

トウジ「センセ、これからどっか寄ってかんか?」

シンジ「ごめん、今日は予定があるんだ」

ケンスケ「あ、もしかしてエヴァのテストとか?」

シンジ「違うよ、これから買い物に行かなきゃ駄目なんだ、ミサトさん何もやってくれないから」

日向(大変だな…シンジ君、でも羨ましい)

トウジ「ははっ、そりゃ大変や、ワイも付き合ってやるさかい」

シンジ「えっ、でも今日はケンスケとゲームセンターに行くんじゃ…?」

ケンスケ「いいよ、元々碇と三人で行く予定だったんだから」

シンジ「う、うん…じゃあお願いしようかな…えへへ」

日向(良い友達持ったなシンジ君…)

日向(何だか情が湧いてきてしまった……碇指令には何も分からなかったと伝えておこう)




40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/21(月) 02:29:02.90 ID:iYHk/jM60
ゲンドウ「一日監視して、何も分からなかった、か?」

日向「は、はい」

ゲンドウ「……」

日向「っ……」

ゲンドウ「…そうか、ご苦労だったな、下がれ」

日向「はっ」

冬月「残念だったな碇、これではサードチルドレン専用の風俗店はつくれまい」

ゲンドウ「この程度計画のうちだ、問題ない」

冬月「次はどうするんだ?直接聞きに行くのかね?」

ゲンドウ「あぁ、その手もありましたね」

冬月「…待て碇、本当にやるつもりか?」

ゲンドウ「先生、後は頼みます」

冬月「おい、碇!」




41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/21(月) 02:39:24.36 ID:iYHk/jM60
青葉「は?サードチルドレンの好みですか?」

ゲンドウ「そうだ、早くしろ」

青葉「すみません、そのような話は聞いたことありません」

ゲンドウ「そうか」

青葉「……おいおい何だあれ、指令がシンジ君の事調べてるぞ」

日向「なんか、子供の結婚相手を探る親みたいな感じだな」


マヤ「え?シンジ君…いえ、サードチルドレンのタイプ、ですか?」

ゲンドウ「そうだ、急げ」

マヤ「ごめんなさい、私そういう事には…」

ゲンドウ「そうか」

マヤ「……一体なんだったんでしょうか?」

リツコ「知らないほうが身のためよ」




42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/21(月) 02:52:15.07 ID:iYHk/jM60
ゲンドウ(何故だシンジ…何故お前の好みを知る者がいない)

ゲンドウ(そもそも何故私はこんな事をしている?私はただ――)

ゲンドウ「葛城三佐、聞きたい事がある」

ミサト「ふぁいぃ~?はっ!し、失礼しました、碇指令」

ゲンドウ「そのままでいい、確か三佐はサードチルドレンと同棲しているな?」

ミサト「はぁ、そうですが、それが何か?」

ゲンドウ「サードチルドレンがどんな人物が好みか知っているか?」

ミサト「いえ…詳しくは存じておりません」

ゲンドウ「詳しくは?では全く知らないと言うわけではないのだな、言え」

ミサト「ひっ…も、申し訳ありません!全く存じておりません」

ゲンドウ「好みを知らないのであれば興味を持っている者でも構わん、言え」




43:完全に着地地点を見失った:2012/05/21(月) 03:09:37.35 ID:iYHk/jM60
ミサト(司令が何考えてるか分からない…どうすれば…)

ゲンドウ「知っているなら、言え」

ミサト「っ…以前、ファーストチルドレンについて考えていた事があったようですが…」

ゲンドウ「…そうか、仕事に戻れ」

ミサト「はっ」

ミサト(ごめん、レイ…何かあっても許して…)


冬月「…碇、サードチルドレンに会いに行ったのではないのか?」

ゲンドウ「そんな事するわけないだろう」

冬月(ふっ…臆病風に吹かれたか)

ゲンドウ「ファースト風俗店員、綾波レイ、か」

冬月(!?なんだそれは!)




45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/21(月) 03:36:43.24 ID:qTkLYwRD0
>>43
とりあえず着地点は考えず突っ切ってみればどうだろう(提案)




44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/21(月) 03:24:32.74 ID:iYHk/jM60
ミサト「うぃ~っ、シンちゃんたっだいまー!」

シンジ「お帰りなさいミサトさ――うわっ、すごいお酒臭いですよ!」

ミサト「でへへ~今日は飲んできちゃった~、アスカぁ~可愛い上司のお帰りよ~ぉ?」

シンジ「ちょっ、静かにして下さいよ!アスカ今寝てるんですから…」

ミサト「ごみんごみんご、でさ~今日碇司令がおかしくてさ~、いつもの事なんだけど~へへへ」

シンジ「はいはい、父さんがどうしたんですか?」

ミサト「いや~何かシンちゃんの結婚相手探してたのよ~、ねねっ?変でしょ~?」

シンジ「僕の結婚相手?僕まだ中学生ですよ?」

ミサト「でしょ~?でもスゴイ形相、こんな顔でさぁ~、つい「レイに興味あるんですよ」って言っちゃった~」

シンジ「えっ、何言ってるんですかミサトさん!そんな僕…」

ミサト「あは~照れてる照れてる、シンちゃんのそんな所大好きよ~ん、ちゅ~っ!」

シンジ「ちょっ!ミサトさん!」


アスカ(バカシンジの結婚相手が…ファースト…!?)




46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/21(月) 03:39:07.44 ID:iYHk/jM60
アスカ「ちょっとミサト!その話詳しく聞かせなさい!」

ミサト「あっアスカ~たっだいま~!でねでね、つい焼き鳥の匂いに惹かれちゃって」

アスカ「違う!シンジの結婚相手についてよ!ミサトの寄り道に興味はないわ!」

シンジ「そ、その話はもういいじゃないか、寝てたんじゃなかったの?」

アスカ「何そのあからさまな話題逸らし……はは~ん、なるほど、そういう事ね」

シンジ「どういう事だよ…?」

アスカ「私にそういう話聞かれて、焦ってるんでしょ?」

シンジ「ち、違うよぉ!誰だってこんな話されたくないだろ!」

アスカ「そうよね、気になってる異性にこんな話聞かれたら、ねぇ?」

ミサト「……ん?なにこの機械」


ゲンドウ「セカンド風俗店員、アスカ・ラングレー」

冬月「碇、盗聴は犯罪だ」




47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/21(月) 04:00:13.22 ID:iYHk/jM60
ゲンドウ「しかし、葛城三佐も仲がよく聞こえる、候補に入れるべきか」

冬月「しかし候補に入れた所で、本人達の了承を得られなかったらどうする?」

ゲンドウ「強制させるつもりは無い、細胞でも提供してもらいクローンを作ればいい」

冬月「…それはレイと同じ――」

ゲンドウ「分かっている、全て見せかけでもいい」

冬月「碇、本当にそこまでする必要があるのか?」

ゲンドウ「必要だからここまできた、シンジにはあれが必要だ」

冬月「私には今のサードチルドレンが問題を起こすようには見えん」

冬月「それに、もう逃げたりするようにも思えん、何がしたい碇」

ゲンドウ「今はそう思えるだろう、だが今後チルドレンが過酷さに耐えかねる日がくる」

冬月「ならばチルドレン全員に専用風俗店が必要になるな」

ゲンドウ「いや、重要なのは初号機パイロットだけだ、他はどうでもいい」




48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/21(月) 04:18:58.07 ID:iYHk/jM60
加持(あれから何ヶ月経っただろうか)

加持(俺は碇司令の命を受けてサードチルドレンと比較的親しい女性の細胞を集めていた)

加持(しかしこの仕事はもうおしまい、もう女子トイレに入ったりしなくてもいい)


冬月「ついに完成したんだな」

ゲンドウ「あぁ」

リツコ「従業員の健康状態はすべて正常です、精神を除いて」

冬月「…結局全てがクローンになったな」

ゲンドウ「問題ない、後でどうとでもなる」

リツコ(もうどうにもならないわ…この人は)

ゲンドウ「サードチルドレンを呼べ、計画の最終段階だ」




49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/21(月) 04:23:33.27 ID:Ps5rbsHCi
女子トイレでどんな細胞を集めたというのかね




50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/21(月) 04:27:40.47 ID:iYHk/jM60
ゲンドウ「……」

シンジ「父さん…」

ゲンドウ「よく来たな、シンジ」

シンジ「あの、僕、これから友達と遊びに行くんだけど…」

ゲンドウ「そんな子供の遊びより、ここで大人の遊びをしていけ」

シンジ「どういう事?父さん」

ゲンドウ「これを見ろ」

シンジ「…!?ミサトさんに、アスカ、綾波まで…」

シンジ「どうして、どうしてみんな水着なの…?」

ゲンドウ「驚いたかシンジ、すべてお前のものだ」

シンジ「何言ってるんだよ父さん…意味が分からないよ」




51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/21(月) 04:45:14.69 ID:iYHk/jM60
ゲンドウ「全てお前のものだと言っている、何かあればこれがお前の相手をする」

ゲンドウ「何でもしていい、性行為でも、相談でも、殴り殺してもかまわん」

シンジ「何でっ…アスカや綾波に、そんな事しなきゃいけないのさ…」

ゲンドウ「これは全てクローンだ、何をしても文句は言わん、好きにしろ」

シンジ「父さん…今まで何もしてくれなかったのに、何でこんなこと…」

ゲンドウ「こんな事をしていたから何も出来なかった」

シンジ「……父さんは、最低だよっ!何処まで僕を困らせれば気が済むのさ!」

ゲンドウ「……本当にすまなかった」

シンジ「……」

シンジ「僕、行きますから、友達が待ってるんです」

ゲンドウ「シンジ」

シンジ「もう、父さんから貰うものはありません、さようなら」

ゲンドウ「シンジ!」




52:不時着した:2012/05/21(月) 04:59:13.69 ID:iYHk/jM60
日向(シンジ君が泣きながらネルフを飛び出したあの日から、司令の陰口を聞く事が増えた)

日向(シンジ君はしばらく塞ぎ込んでいたけど、次第に元の元気さを取り戻していった)

日向(むしろ前よりも明るくなっているように見えた、ネルフスタッフ全員がそう実感している)

日向(なんていうか、憑き物が落ちた、とでも言うような…)


ゲンドウ「今日も…部下達が冷たい目で見ていた…」

ゲンドウ「だが問題ない…私にはお前達がいる…」

ゲンドウ「人類補完計画…それが終わるまで…」

クローン「……」







53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/21(月) 05:25:52.75 ID:1yRXv3+nO
ありがとう




54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/21(月) 05:41:27.50 ID:+a3m/ezR0
いいオチだ
感動的だな
だが