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1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/06/18(日) 13:13:01.42 ID:7F1VCnoP0
時雨「鳳翔さんを怒らせた……?」

隼鷹「そりゃまた手の込んだ自殺の方法考えたねぇ……
   遺書は用意してあんの?」

提督「まぁ、そういう反応になるよな……」


2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/06/18(日) 13:13:49.95 ID:7F1VCnoP0
時雨「日向さんの真似してる場合じゃないよ提督」

隼鷹「鳳翔さん敵に回した日にゃ、大和さんを筆頭に……
   お店の客から空母勢まで全部敵対するハメになるよ?
   悪いけど私も今スゲー執務室から立ち去りたい」

提督「そう言いながら出ていかない隼鷹さんに感謝の念を禁じ得ない。
   勿論時雨にも。
   一応猶予は頂いてマス……解決するまでお店出禁になったけど」

時雨「もう……一体何をしでかしたんだい?」

提督「実はこういう事が」

3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/06/18(日) 13:15:45.09 ID:7F1VCnoP0
(回想)

鳳翔「提督、私が大和ちゃんと貴方のケッコンカッコカリを後押ししたのは、
   あの子に幸せになって貰う為です」

提督「(あれっ、酒を飲みにお店に来たら正座させられてる)ハイ」

鳳翔「だというのにあの子を悲しませるなんて男の風上にもおけません。
   それでも帝國元帥ですか!
   聯合艦隊司令長官ですか!」

提督「ナニガイケナカッタンデショウカ」

鳳翔「大和ちゃんが気に病んでいるんです!
   『武蔵も提督に想いを寄せているのに私だけ幸せになっていいんでしょうか』と!
   男なら二人とも幸せにする位の甲斐性を見せなさい!
   胸の甲勲章は飾りですか!」

提督「可及的速やかに解決致します」

鳳翔「結構、それまではこの店の敷居を跨がないでください」

(回想終了)

4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/06/18(日) 13:17:16.39 ID:7F1VCnoP0
隼鷹「めっちゃdisられてんね」

提督「割と落ち込んだ」

時雨「(割とで済むんだ)ええと……それで、どう解決するんだい?」

提督「うん、そこなんだが時雨、隼鷹、君達に来てもらったのは他でもない。
   ……鳳翔さんが言ってる大和の悩みって本当なのか教えてくれないか」

隼鷹「は?」

時雨「うん?」

提督「いや、確かに大和が来るまでは武蔵と一緒に戦略を練ったりトレーニングしたり
   出かけたりはしていたがこう……口説いた事はないから……」

時雨「ああ……(悟ったような目)」

隼鷹「あ、これ自覚のないタイプだわ」

提督「何がだ隼鷹」

隼鷹「こりゃアタシや時雨に聞くより青葉に聞いた方が手っ取り早い案件だよ提督」

5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/06/18(日) 13:19:32.07 ID:7F1VCnoP0
提督「青葉に聞いたらあっという間に鎮守府内の話題じゃないか」

時雨「もう随分前に話題になってるよ……それが鳳翔さんの耳に入ったと考えるのが自然だね」

提督「えっ……どんな……?」

隼鷹「提督ー、そこの冷蔵庫に入ってるビール飲んでいい?
   シラフじゃやってらんないわー」

時雨「僕も頂こうかな」

提督「(容赦ねえ……)どうぞ、バーカウンター付属の方の冷蔵庫でグラスも冷えてるよ……」

隼鷹「ヒャッハー、グラスはティファニーじゃーん!
   ラバウルで朝食を、ティファニーでクアーズをってか!
   酒回りはこうも気が利くのにねえ」

時雨「提督は大和さん『だけ』を口説き落とすのに夢中だったからね。
   視野狭窄に陥っていたのさ、恋は盲目とはよく言ったものだよ」

提督(なにこの言われよう)

6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/06/18(日) 13:21:37.48 ID:7F1VCnoP0
隼鷹「(ゴクゴクゴクゴク)プッハー!いっちばん隼鷹!
   青葉のモノマネやりまーす!」

提督「え?」

隼鷹「いやー、お聞き及びですか時雨さん?
   提督がとうとう大和さんとケッコンカッコカリにこぎつけたそうでー。
   おめでたいですねー。秘書艦として一言お願いしまーす」

時雨「提督は大和さんに首ったけだったし、
   大和さんもああまで求められて悪い気はしないみたいだったし、
   喜ばしいと思うよ」

7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/06/18(日) 13:22:45.33 ID:7F1VCnoP0
隼鷹「ですねー。
   しかし提督も罪な方ですねー。
   『将を射んと欲すればまず馬を射よ』をこうまで綺麗に実行されようとは。
   これぞ様々な海域をS勝利で突破してきた方の戦術眼というものでしょうか。
   武蔵さんが先に艦隊に加われてからというもの、ほぼずっと一緒に行動され、
   大和さんの好みを完全に把握した上でのお迎えですからねー!
   そりゃあ好みの部屋を用意しててくれて、好みの食事がメニューにあって、
   望みのままのトレーニング施設があり、デートスポットは思い出のある場所!
   まさしく理想の上官、これは絆されますねえ!
   ただコレ全部武蔵さんと下見・下準備したというのが大!問!題!ですね!
   武蔵さんがどう思うか考えが及ばなかったのでしょうか!」

時雨「提督は大和さん『だけ』を口説き落とすのに夢中だったからね。
   視野狭窄に陥っていたのさ、恋は盲目とはよく言ったものだよ」

提督(さっきの台詞うううう)

隼鷹「帝國元帥たるもの、恋にも大局観が求められますね!
   以上青葉がお伝えしました!」

8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/06/18(日) 13:24:12.35 ID:7F1VCnoP0
提督「……し、時雨?」

時雨「青葉が僕にインタビューに来た時の完コピだね、凄いや隼鷹」

隼鷹「でっしょー?」

時雨「そんな訳でね、提督はこう見られているんだよ。
   『大和さんを口説き落とすために、
    武蔵さんで予行練習しておいて、
    大和さんと結ばれたら武蔵さん捨てたクズ司令官』ってね」

隼鷹「ナイス三行www」

提督「本当……だったのか(真っ青)」

隼鷹(あれ、時雨が霞のモノマネしてるのに気づいてねえ)

9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/06/18(日) 13:25:15.16 ID:7F1VCnoP0
時雨「だからもう、さっさと自費で大和さんと同じ指輪を用意してだね……提督?
   どうしたんだい、顔色が良くないよ?」

隼鷹「武蔵が苦手……って訳でもなさそうだけど、どしたの?」

時雨(そりゃ苦手だったらそんな長く一緒に居れないものね)

提督「……すまん時雨、隼鷹……俺もビール飲む」

隼鷹「ヒューガルデン?……ってグラスでっか!」

10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/06/18(日) 13:29:24.09 ID:7F1VCnoP0
時雨「(ヒューガルデンオフィシャルの専用グラス、
    820ml……そんな話しづらい事なのかな)
   大丈夫かい、提督?」

提督「(ゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴク)……ふう……、
   うん、大丈夫だよ、ありがとう時雨。
   さて何から話したものか……」

隼鷹「最初からはじめて終わりまで話したらやねればいんじゃね?」

提督「最初から、か……。
   あれは俺が小学生の時だ、何故か周囲でプラモデルが流行した」

隼鷹「fadってヤツかね」

11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/06/18(日) 13:30:34.47 ID:7F1VCnoP0
提督「ああ、それだね。田舎だとそういうものが割と簡単に起こる。
   縄跳びだったり、ラジコンだったり……
   で、その時はプラモ。
   しかも……二人には悪いが大和を作って所持するのがステータスだった」

時雨「よくある事さ」

隼鷹「もう気にもしねーって、知名度が違い過ぎるもんさー。
   んで、提督もその頃から大和にお熱だったと」

提督「いや、欲しかったが手に入らなかった」

時雨「ああ……売り切れ?」

提督「そう、どこを探しても大和だけがない!
   赤城や武蔵やエンタープライズはあるのに大和だけないんだ!!」

12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/06/18(日) 13:31:54.18 ID:7F1VCnoP0
隼鷹「(Amazonないと不便だわー)……で、大和の代わりに武蔵を買ったと。
   昔からやる事かわらないねぇ、提督」

提督「買ってないよ?」

時雨「えっ」

隼鷹「じゃあ何買ったのさ?」



提督「ミズーリ」



時雨「提督には失望したよ」

隼鷹「ひくわー……いや、マジでひくわー」

13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/06/18(日) 13:33:54.94 ID:7F1VCnoP0
提督「仕方ないだろ!?
   他の同世代が皆大和持ってるんだから!」

隼鷹「だからってミズーリはないわー」

時雨「何がどうなってミズーリって結論に着地したのか是非知りたいよ」

提督「俺が持つ戦艦は世界で一番じゃないといけないんだよ!
   大和が無いなら、その艦上で日本を降伏させ、
   しかも湾岸戦争で現役だったミズーリじゃなきゃいけなかったんだよ!
   大和を自慢してくる同級生に『でも大和って特攻で轟沈して今海底じゃん』って
   歴史を知ってる俺はドヤ顔で冷たく言い返す必要があったんだよ!」

14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/06/18(日) 13:36:54.39 ID:7F1VCnoP0
隼鷹「最高に嫌なガキだわー……もう大和とリコンカッコガチしてアイオワに求婚すべきだわー
   愛しのミズーリちゃんのお姉さんですよ、このアニメ提督」

提督「おう隼鷹、お前明日から禁酒な」

隼鷹「へー、そういう事言われると大和に話したくなるかもなー」

提督「すでに話してあるわ!
   そこまで薄っぺらい関係じゃないよ……」

時雨「……あるんだ」

提督「あるよ、武蔵には言えないけれども」

時雨「そりゃあね、『代わりにも選びませんでした』は言えないね」

提督「代わりと思った事はないさ」

時雨「なら、言う必要も無いさ。
   ただ武蔵さんの想いには応えてあげて欲しいな……ねえ隼鷹?」

15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/06/18(日) 13:39:10.65 ID:7F1VCnoP0
隼鷹「……禁酒は?」

提督「そんな事言ったかな、あー、口止め料が必要だわー
   倉庫の3番冷蔵庫の奥にドンペリとクリュッグとサロンがあるから持ってっていいぞー」っ鍵

隼鷹「さっすが~、元帥閣下は話がわかるッ!
   ヒャッハー!」

時雨「……行っちゃった」

提督「あの切り替えの早さよ……」

16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/06/18(日) 13:39:54.33 ID:7F1VCnoP0
時雨「提督は、さ」

提督「うん?」

時雨「大和さんにどう伝えたんだい?」

提督「……プロポーズの、一部なんですが、それは」

時雨「大和さんにどう伝えたんだい?」

提督「(さっきの台詞うううう)……えー……
   戦艦大和は、俺が最初に覚えた船の名前で、
   世界最大の戦艦だって知っている。
   君がどうしても欲しかった。
   子供の時、どうしても欲しかったのに君のプラモデルが手に入らなかった。
   ミズーリを買って、他の大和を自慢する奴らに冷笑を浴びせてたけれど、それでも満たされなかった。
   何でだれよりも大和を知ってる俺のところに来てくれないんだ、って。
   今、ようやく君を迎えて練度もピークに達し、この上を君と見たい。
   俺はかつて君を率いた人々以上に的確な判断をしてみせる。
   君が世界最強である事を、今度こそ歴史に刻もう。
   俺と―――」

時雨「わかったわかった、わかったよ提督。
   ……当てられちゃうなあ新婚さんは」

17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/06/18(日) 13:41:29.87 ID:7F1VCnoP0
提督「お、おう、すまない時雨」

時雨「武蔵さんにもちゃんとしたプロポーズを考えるんだよ?
   二番煎じはダメだからね?」

提督「勿論だとも……(何この迫力)、
   そうだ、時雨にも何かお礼をしないとn」

時雨「いいの!?」

提督「(食い気味だ……いかにも待ってました的な目だ……)お世話になったから、ね」

時雨「じゃあ、そうだね……指輪が欲しいな」

提督「……えっ」

時雨「武蔵さんの後でいい、プロポーズの言葉も要らないよ。
   プロポーズは僕からしてあげる」



時雨「ちゃんと指輪をくれたら、提督が金庫の奥に隠してる『アルキメデスの大戦』の事は
   大和さん達に黙っててあげるよ?」

18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/06/18(日) 13:43:12.43 ID:7F1VCnoP0
終わり