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1: ◆0IBwJt/Ml2 2017/06/06(火) 15:31:00.10 ID:641Bo6H4O
<机の下>
輝子「まだ15歳なのに……こんなにあっけなく……」
輝子「まだまだやりたいこと、たくさんあるのに……」
輝子「あぁ、先立つ不孝を、お許しください……」
森久保乃々(キノコさんが変なことを言い出したんですけど……!)
輝子「まだ15歳なのに……こんなにあっけなく……」
輝子「まだまだやりたいこと、たくさんあるのに……」
輝子「あぁ、先立つ不孝を、お許しください……」
森久保乃々(キノコさんが変なことを言い出したんですけど……!)
2: ◆0IBwJt/Ml2 2017/06/06(火) 15:32:01.05 ID:641Bo6H4O
<事務所>
白坂小梅「おはようございます」
輝子「あ、小梅ちゃん、おはよう。そうだ、落ち着いて聞いてね……」
小梅「? うん」
輝子「実は私……死んでしまったんだ」
小梅「…………」
輝子「…………」
小梅「ほ、本当に?」
輝子「本当に」
乃々(……帰りたい)
白坂小梅「おはようございます」
輝子「あ、小梅ちゃん、おはよう。そうだ、落ち着いて聞いてね……」
小梅「? うん」
輝子「実は私……死んでしまったんだ」
小梅「…………」
輝子「…………」
小梅「ほ、本当に?」
輝子「本当に」
乃々(……帰りたい)
3: ◆0IBwJt/Ml2 2017/06/06(火) 15:33:07.13 ID:641Bo6H4O
小梅「あ、精神的にって意味?」
輝子「いや、肉体的に……I am dead.」
小梅「…………」
小梅「全然普通だけど」
輝子「…………」
輝子「そういう場合も、ある」
小梅「目立った外傷もないし、ちゃんと血が通ってる肌だし」
輝子「そういう場合も、ある」
小梅「あるんだ……」
輝子「ある……」
乃々(あるんでしょうか……)
輝子「いや、肉体的に……I am dead.」
小梅「…………」
小梅「全然普通だけど」
輝子「…………」
輝子「そういう場合も、ある」
小梅「目立った外傷もないし、ちゃんと血が通ってる肌だし」
輝子「そういう場合も、ある」
小梅「あるんだ……」
輝子「ある……」
乃々(あるんでしょうか……)
4: ◆0IBwJt/Ml2 2017/06/06(火) 15:34:04.96 ID:641Bo6H4O
小梅「えっと、いつまで続ける?」
輝子「続けるも何も、本当なんだって」
輝子「その証拠に、死んでから全く食欲が湧かないんだ……」
小梅「今日のお昼ご飯、なに食べた?」
輝子「キノコのクリームパスタ」
小梅「…………」
輝子「…………」
乃々(もりくぼはオムライスでした)
輝子「続けるも何も、本当なんだって」
輝子「その証拠に、死んでから全く食欲が湧かないんだ……」
小梅「今日のお昼ご飯、なに食べた?」
輝子「キノコのクリームパスタ」
小梅「…………」
輝子「…………」
乃々(もりくぼはオムライスでした)
5: ◆0IBwJt/Ml2 2017/06/06(火) 15:34:57.61 ID:641Bo6H4O
輝子「それに、死んだからまったく眠くならないんだ」
小梅「昨日は何時間くらい寝た?」
輝子「3時間、くらいかな。でも朝に一日中起きてられるキノコ食べたから、全然眠くない……フヒ」
小梅「…………」
輝子「…………」
乃々(もりくぼはバッチリ8時間睡眠です)
小梅「昨日は何時間くらい寝た?」
輝子「3時間、くらいかな。でも朝に一日中起きてられるキノコ食べたから、全然眠くない……フヒ」
小梅「…………」
輝子「…………」
乃々(もりくぼはバッチリ8時間睡眠です)
6: ◆0IBwJt/Ml2 2017/06/06(火) 15:35:49.01 ID:641Bo6H4O
小梅「じゃあ、死んだ理由は?」
輝子「それは……よくわからないんだ」
小梅「よくわからないけど、死んじゃったの?」
輝子「う、うん。即死だった……」
小梅「…………」
輝子「…………」
乃々(そろそろ、2人の話の聞こえないところに移動したいんですけど……)
輝子「それは……よくわからないんだ」
小梅「よくわからないけど、死んじゃったの?」
輝子「う、うん。即死だった……」
小梅「…………」
輝子「…………」
乃々(そろそろ、2人の話の聞こえないところに移動したいんですけど……)
7: ◆0IBwJt/Ml2 2017/06/06(火) 15:36:41.79 ID:641Bo6H4O
小梅「頑張って、思い出せないの?」
輝子「えっと……確か……そう、事務所に行こうとしてたんだ」
輝子「その前に、キノコの水やりをしようとして……」
輝子「…………死んだ」
輝子「コンマ秒であの世行きだった」
小梅「…………」
輝子「…………」
乃々(キノコさん、だんだん投げやりになってきてます)
輝子「えっと……確か……そう、事務所に行こうとしてたんだ」
輝子「その前に、キノコの水やりをしようとして……」
輝子「…………死んだ」
輝子「コンマ秒であの世行きだった」
小梅「…………」
輝子「…………」
乃々(キノコさん、だんだん投げやりになってきてます)
8: ◆0IBwJt/Ml2 2017/06/06(火) 15:37:56.05 ID:641Bo6H4O
輝子「信じてくれないか……」
小梅「…………」
小梅「輝子ちゃん……実は、私も死んでるんだ」
輝子「…………」
小梅「…………」
輝子「真面目に話してるから、そういう冗談は……」
小梅「えぇ……」
輝子「…………」
乃々(なかなか出て行くタイミングが掴めないんですけどぉ……)
小梅「…………」
小梅「輝子ちゃん……実は、私も死んでるんだ」
輝子「…………」
小梅「…………」
輝子「真面目に話してるから、そういう冗談は……」
小梅「えぇ……」
輝子「…………」
乃々(なかなか出て行くタイミングが掴めないんですけどぉ……)
9: ◆0IBwJt/Ml2 2017/06/06(火) 15:39:10.85 ID:641Bo6H4O
輝子「本当なんだ、本当に私は死んでしまったんだ……」
輝子「多分、私の姿も、小梅ちゃんにしか見えてないと思う……」
小梅「そう言われても、別の人がいないと確認できないね……」
乃々(……もしかして、もりくぼに振られてます?)
乃々「あ、あの――
輿水幸子「おはようございまーす!カワイイボクが来ましたよ!!って、小梅さんに輝子さん、2人で扉前に立って何してるんですか?」
輝子「…………」
小梅「…………」
乃々(…………)
輝子「多分、私の姿も、小梅ちゃんにしか見えてないと思う……」
小梅「そう言われても、別の人がいないと確認できないね……」
乃々(……もしかして、もりくぼに振られてます?)
乃々「あ、あの――
輿水幸子「おはようございまーす!カワイイボクが来ましたよ!!って、小梅さんに輝子さん、2人で扉前に立って何してるんですか?」
輝子「…………」
小梅「…………」
乃々(…………)
10: ◆0IBwJt/Ml2 2017/06/06(火) 15:40:27.10 ID:641Bo6H4O
小梅「輝子ちゃんがね、死んじゃったんだって」
幸子「……えっ?」
小梅「ここに居る輝子ちゃんは、死体?幽霊?……えっと、どっち?」
輝子「えっと、幽霊……かな」
幸子「輝子さん、死んじゃったんですか……?」
輝子「う、うん、死んじゃった……」
小梅「…………」
輝子「…………」
幸子「…………2人とも」
幸子「冗談でも言っていいことと悪いことがあるんですよ!」
小梅・輝子「」ビクッ
幸子「『死んじゃった』なんて、平気で言う言葉じゃありませんからねっ!!」
小梅「…………はい」
輝子「…………ご、ごめん」
乃々(…………)
幸子「……えっ?」
小梅「ここに居る輝子ちゃんは、死体?幽霊?……えっと、どっち?」
輝子「えっと、幽霊……かな」
幸子「輝子さん、死んじゃったんですか……?」
輝子「う、うん、死んじゃった……」
小梅「…………」
輝子「…………」
幸子「…………2人とも」
幸子「冗談でも言っていいことと悪いことがあるんですよ!」
小梅・輝子「」ビクッ
幸子「『死んじゃった』なんて、平気で言う言葉じゃありませんからねっ!!」
小梅「…………はい」
輝子「…………ご、ごめん」
乃々(…………)
11: ◆0IBwJt/Ml2 2017/06/06(火) 15:41:10.59 ID:641Bo6H4O
小梅「行っちゃったね、幸子ちゃん」
輝子「……多分、生前に仲が良かった人には見えるんじゃないかな」
小梅「…………」
輝子「…………」
小梅「それなら、コンビニとか行っても、誰も気付かないの?」
輝子「早速試してくるよ」
乃々(さっきの幸子さん、ちょっと怖かったです)
輝子「……多分、生前に仲が良かった人には見えるんじゃないかな」
小梅「…………」
輝子「…………」
小梅「それなら、コンビニとか行っても、誰も気付かないの?」
輝子「早速試してくるよ」
乃々(さっきの幸子さん、ちょっと怖かったです)
12: ◆0IBwJt/Ml2 2017/06/06(火) 15:43:08.68 ID:641Bo6H4O
<5分後>
輝子「た、ただいま……」
小梅「どうだった?」
輝子「ハーゲンダッツ買って来たけど、どれがいい?」
小梅「……え?あっ、じゃあ、ラムレーズンを……」
輝子「はい」
小梅「うん……あ、ありがとう……」
輝子「どういたしまして……フヒ」
小梅「…………」
森久保(帰ってくるの、早くないですか?)
輝子「た、ただいま……」
小梅「どうだった?」
輝子「ハーゲンダッツ買って来たけど、どれがいい?」
小梅「……え?あっ、じゃあ、ラムレーズンを……」
輝子「はい」
小梅「うん……あ、ありがとう……」
輝子「どういたしまして……フヒ」
小梅「…………」
森久保(帰ってくるの、早くないですか?)
13: ◆0IBwJt/Ml2 2017/06/06(火) 15:44:02.82 ID:641Bo6H4O
輝子「幸子ちゃーん」
幸子「なんですか」
輝子「お詫びのアイス……好きな味、あるといいけど」
幸子「えっ、いやそんな悪いですよ!ボクも急なことでちょっと怒ってしまいましたけど――」
輝子「早くしないと、溶けちゃうよ?」
幸子「……では、ストロベリーで……ありがとうございます」
輝子「いいよいいよ……フヒヒ」
小梅「…………」
乃々(…………)
輝子「ボノノさんも、ちょっとこっち来て……」
乃々(!!)
幸子「なんですか」
輝子「お詫びのアイス……好きな味、あるといいけど」
幸子「えっ、いやそんな悪いですよ!ボクも急なことでちょっと怒ってしまいましたけど――」
輝子「早くしないと、溶けちゃうよ?」
幸子「……では、ストロベリーで……ありがとうございます」
輝子「いいよいいよ……フヒヒ」
小梅「…………」
乃々(…………)
輝子「ボノノさんも、ちょっとこっち来て……」
乃々(!!)
14: ◆0IBwJt/Ml2 2017/06/06(火) 15:44:54.67 ID:641Bo6H4O
輝子「幽霊だから、塩とかに弱いと思う……」
小梅「あ、丁度ここにお清めの塩があるけど」
輝子「……なら、それを私に向かって撒いてみるといい」
小梅「それー」バッバッ
輝子「目に入ったぁあああああ!痛い!!!超痛い!!!!!」
小梅「…………」
乃々(もりくぼはバニラ……美味しいです)
小梅「あ、丁度ここにお清めの塩があるけど」
輝子「……なら、それを私に向かって撒いてみるといい」
小梅「それー」バッバッ
輝子「目に入ったぁあああああ!痛い!!!超痛い!!!!!」
小梅「…………」
乃々(もりくぼはバニラ……美味しいです)
15: ◆0IBwJt/Ml2 2017/06/06(火) 15:45:36.31 ID:641Bo6H4O
輝子「幽霊だから、怪我もしないはず……」
小梅「さっき思いっきり痛がってなかった?」
輝子「それは塩の効力、じゃないかな」
小梅「あ、丁度ここに六法全書が」
輝子「……なら、それを私に向かって振りかざしてみるといい」
小梅「ごめん、私にそこまでする勇気はないかな……」
輝子「そうか……それじゃあ仕方ないな……」
小梅「…………」
輝子「…………」
乃々(アレは下手したら本当に死んじゃいますけど……!)
小梅「さっき思いっきり痛がってなかった?」
輝子「それは塩の効力、じゃないかな」
小梅「あ、丁度ここに六法全書が」
輝子「……なら、それを私に向かって振りかざしてみるといい」
小梅「ごめん、私にそこまでする勇気はないかな……」
輝子「そうか……それじゃあ仕方ないな……」
小梅「…………」
輝子「…………」
乃々(アレは下手したら本当に死んじゃいますけど……!)
16: ◆0IBwJt/Ml2 2017/06/06(火) 15:46:49.50 ID:641Bo6H4O
輝子「どうしたら成仏できるんだろう……」
小梅「現世でやり残したことがあると、成仏できないらしいよ」
輝子「やり残したこと……あり過ぎて一生成仏できないかもしれない」
小梅「それなら、歌鈴ちゃんが使ってる除霊の札があるけど……」
小梅「現世でやり残したことがあると、成仏できないらしいよ」
輝子「やり残したこと……あり過ぎて一生成仏できないかもしれない」
小梅「それなら、歌鈴ちゃんが使ってる除霊の札があるけど……」
17: ◆0IBwJt/Ml2 2017/06/06(火) 15:47:59.47 ID:641Bo6H4O
輝子「おぉ、貼ってみてくれ……多分消えちゃうけど」
小梅「わかった……」ペタリ
輝子「小梅ちゃん、ありがとう……」パァァァッ
小梅「…………」
小梅「……………………え?」
乃々(消えちゃったんですけどぉ!?)
小梅「わかった……」ペタリ
輝子「小梅ちゃん、ありがとう……」パァァァッ
小梅「…………」
小梅「……………………え?」
乃々(消えちゃったんですけどぉ!?)
18: ◆0IBwJt/Ml2 2017/06/06(火) 15:49:15.31 ID:641Bo6H4O
小梅「……まさか、本当に輝子ちゃん……」
輝子「た、ただいま……」
小梅「輝子ちゃん!?」
輝子「え、うん……私だけど……どうしたの?」
小梅「どうしたって……え、あれ?」
輝子「それより、さっきまでの暇つぶしに付き合ってくれたお礼に、ハーゲンダッツ買って来たけど……食べたい味、ある?」
小梅「……じゃあ、ラムレーズンを……ありがとう」
輝子「こっちこそ、ありがとうね……フヒ。幸子ちゃーん」パタパタ
小梅「…………」
乃々(…………)
輝子「た、ただいま……」
小梅「輝子ちゃん!?」
輝子「え、うん……私だけど……どうしたの?」
小梅「どうしたって……え、あれ?」
輝子「それより、さっきまでの暇つぶしに付き合ってくれたお礼に、ハーゲンダッツ買って来たけど……食べたい味、ある?」
小梅「……じゃあ、ラムレーズンを……ありがとう」
輝子「こっちこそ、ありがとうね……フヒ。幸子ちゃーん」パタパタ
小梅「…………」
乃々(…………)
19: ◆0IBwJt/Ml2 2017/06/06(火) 15:53:45.72 ID:641Bo6H4O
21: ◆0IBwJt/Ml2 2017/06/06(火) 16:14:45.13 ID:T/gitdynO
[おまけ]
輝子(暇だからダル絡みしよう、ボノノさんは……あっ、困った顔してる)
輝子(小梅ちゃんなら、付き合ってくれるかな)
<コンビニへ>
輝子(楽しかったし、ちょっと迷惑かけちゃったから、アイスでも買って帰ろう……)
<5分後> 輝子はまだコンビニ
??「た、ただいま……」
輝子(暇だからダル絡みしよう、ボノノさんは……あっ、困った顔してる)
輝子(小梅ちゃんなら、付き合ってくれるかな)
<コンビニへ>
輝子(楽しかったし、ちょっと迷惑かけちゃったから、アイスでも買って帰ろう……)
<5分後> 輝子はまだコンビニ
??「た、ただいま……」
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