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1: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 15:48:17 ID:mRhcyYTs
男「んん?……ひね…なに?」

幼「おはよう、男。さわやかな朝ですよっと」

男「ん、おはよう……って、今何時?」

幼「今9時だね」

男「俺の寝顔をいつから見てた?」

幼「ついさっきだよ。おばさんがもう起こせって言ってたけど、気持ちよさそうに寝てたから」

男「……もうちょい眠りたいかな」

幼「知ってるよー、4時に寝たんだよね」

男「何故バレた」

幼「私、4時に起きたからね。部屋の電気が消えるの見てたし」

男「おぉ……早起きだったんだな」


2: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 15:48:57 ID:mRhcyYTs
男「うっし! んじゃ起きるか!」
ガバッ

幼「男! 今日は良い感じの天気だよ!」

男「良い天気か……で、今日はなんだって?」

幼「説明は後でするから! 取り敢えずサンダル履いて、外に!」

幼「あ、格好はそのままでいいから」

男「Tシャツくらい着替えたいんだけど」

幼「いいからいいから!」
グイグイッ

男「押すな押すな、ちゃんと歩くから!」

3: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 15:49:34 ID:mRhcyYTs


男「で」

幼「はい!」

男「タープ担いで、いつもの海に来た訳だが」

幼「徒歩3分で綺麗な海に来られるって幸せだよね!」

男「それはそうだな」

幼「さ! いつもの所にタープ広げて!」

男「はいよ」
ガサゴソ

4: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 15:50:14 ID:mRhcyYTs


男「で?」

幼「取り敢えず座って座って」
トサッ

男「おう……で、今日はなんだっけ? 約束してたっけ?」
トサッ

幼「約束はしてないよ。昨日寝る前に思いついた事だから」

男「さっき何か言ってたよな? なんだっけ?」

幼「春の海 ひねもすのたり のたりかな」

男「与謝蕪村だっけな?……それが?」

5: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 15:51:21 ID:mRhcyYTs
幼「もう春休みも終わるじゃない?」

男「そうだな」

幼「今日の天気は、晴れてるけど刺すような日差しじゃないし、風も程よくあるよね」

男「そうだなー、本当に良い天気だ……」

幼「まさに、春の海 ひねもすのたり のたりかな、じゃない?」

男「そう言いえばそうだな……」

幼「だからね」

男「ん?」

6: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 15:51:58 ID:mRhcyYTs
幼「毎日勉強頑張ってる男に、少し休んで欲しいなって」

男「……」

幼「つまり!」

幼「ひねもすのたりでお願いします!」

男「……ありがとよ」

幼「いやー、だけど丁度良い感じのお天気で助かったよ」

男「助かった?」

幼「4時起きで色々準備したけど、天気悪かったら台無し的な」

男「天気悪かったらどうしてたんだ?」

幼「その時は男の部屋でピクニックになってたね」

男「ははは、そりゃ晴れて良かったよ」

7: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 15:52:45 ID:mRhcyYTs
幼「さぁさぁ、今日は英気を養ってもらう為に準備してきたからねー」
ゴソゴソ

男「そのデカイ鞄から何が出てくるんだ?」

幼「へへ、おもてなしグッズ」
ゴソゴソ

幼「第一弾! お茶~!」

男「あぁ、丁度何か飲みたいと思ってたんだ」

幼「急かした甲斐があったよ」

男「この為に急かしたのか? 策士だな」

8: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 15:53:30 ID:mRhcyYTs
幼「へへへ、褒めてもお茶しか出ないよ、今はね」
キュッキュッ
コポコポコポ

幼「はい、ちょっとぬるめのお茶でございます」

男「ありがと……ってぬるいのかよ」
ゴクッ

幼「冷たい物を急に飲み過ぎると身体に悪いって聞いたから」

男「ん! このお茶美味いな?」
ゴクッゴクッ

幼「粗茶でございます」

男「いやいや、こりゃ美味いぜマジで」

幼「ありがと。お茶でこんなに褒められるって事も無いよね」

9: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 15:54:20 ID:mRhcyYTs
男「ふぅ、美味かった……で?」

幼「ん?」

男「この後はどうするんだ?」

幼「のたりのたりだよ」

男「のんびりすればいいのか……でも」

幼「でも?」

男「ここで寝っ転がったら、俺マジで寝るかもだぜ?」

幼「うん、眠かったら寝てよ」

男「いいのか?」

幼「男に休んでもらう為に来たんだから、楽にしてよ」

10: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 15:55:04 ID:mRhcyYTs
男「んじゃ、俺マジで寝落ちするかもしれないけど、ちょっと横になるな」

幼「おっと、ここで第二のおもてなしが!」

男「ん? 何?」

幼「枕があるんですよ、枕が」

男「わざわざ鞄に枕詰めてきたのか」

幼「ふっふっふー」

男「ん?」

幼「こちらにどうぞ」
ポンポン

男「お、おう……ひざまくら、か」

幼「一度やってみたかったんだよね」

11: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 15:55:58 ID:mRhcyYTs
男「……なんかちょっと照れるな」

幼「気にせずどうぞ! さぁどうぞ!」
ポンポン

男「それじゃ……」
ゴロン

幼「ふへへ……照れますな」

男「だろうよ、やめるか」

幼「いやいや、このままお休みくださいな」

男「……顔をじっと見られてると、寝辛い」

12: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 15:57:03 ID:mRhcyYTs
幼「ではささやかながら、風でも」
パタパタ

男「おぉ、扇子か……いいな」

幼「どうですか、心地は」
パタパタ

男「あぁ、良い感じだな……」
ウトウト

幼「ふふふー、子守歌はいかが?」

男「……はは、それは……いいや……」
スースー

幼「男ー……寝たー?」

男「……」
スースー

13: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 15:57:58 ID:mRhcyYTs
幼「……ごめんね、眠いのに引っ張り出しちゃって」

幼「……でも、久しぶりだし勘弁ね」

幼「……」

幼「ずっと勉強ばっかじゃ疲れるでしょ?」

幼「それに最近一緒に居られない事が多いし」

幼「たまにはね」

幼「……のたりのたりと、ね」

14: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 15:59:49 ID:mRhcyYTs


10分後

幼「男! 起きて! ちょっと! 緊急事態っ!」
ペシペシ

男「……ん? どした?」

幼「あ、足が痺れた……ごめんっ」
ゴロン
バタン

男「あぁ、はは……慣れない事するもんじゃないな?」

幼「いたたた……ごめんね、気持ちよさそうに寝てたのに……」

男「いやー気にすんな。 集中して寝たから、気分良いぜ」

幼「そ、それはなにより……いたた」

15: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 16:01:28 ID:mRhcyYTs
男「はは……膝枕ありがとな」

幼「いえいえ……で、では改めて」

男「え? いやいや、足痛いだろ? もう……」

幼「こちらの……」
ゴソゴソ

幼「普通の枕をお使い下さいっ!」

男「なんだよ、普通の枕もあるのかよ、はは」

幼「こんな事もあろうかと、ね」

男「んじゃ遠慮なく使わせてもらうぜ」

16: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 16:02:24 ID:mRhcyYTs
幼「うん……あ、そういえばお腹は? 空いてない?」

男「んー、言われてみれば少し、かな」

幼「それじゃ軽めのヤーツを……」
ゴソゴソ

男「……色々ありがとな」

幼「いえいえお礼なんて。 私が勝手に押しかけてやってる事だし」

男「それでもさ、ありがとな」

幼「……最初のお食事は、サンドイッチでございます」
パカッ

男「おお、これは……いつもの美味しいヤーツ」

幼「沢山あるので、どんどん召し上がれっ」

男「頂きます!」

17: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 16:03:10 ID:mRhcyYTs


男「ふぃー……結局全部食べたな……」

幼「まさか全部食べるとは思わなかったよ」

男「隠し味が……な。 なーんかいつもと違うけど、わからんかった」

幼「我ながら美味しく出来たんじゃないかなーと思う」

男「めちゃ美味かった。 で? 隠し味は何だったんだ?」

幼「内緒! 食べたくなったら言ってよ。 作るから……ね?」

男「むぅ……すぐ頼むかもだぜ?」

幼「いつでもどうぞ、ふふふ」

18: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 16:04:20 ID:mRhcyYTs
男「ふぃーー……それにしても風が気持ちいいな……」
ゴロン

幼「そだねー……」

男「……」

幼「……」

男「…………」

幼「…………」

男「……あのさ」

幼「……んー?」

19: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 16:05:23 ID:mRhcyYTs
男「幼も眠いんじゃないか?」

幼「えへへ、バレたかー」

男「ははは、休みの日はいっつも遅くまで寝てるもんな」

幼「4時に起きるなんて、初めてかも、ふふ」

男「幼もさ」

幼「ん?」

男「横になれば?」

幼「え?いやいや! 荷物の事もあるし大丈夫! 私、起きてるから」

男「この海岸に今の時期、俺達以外誰も来ないだろ」

男「横になるのは気持ちいいぜー?」

幼「……そうしちゃおっかな」

20: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 16:06:12 ID:mRhcyYTs
男「おう、そうしろそうしろー」

幼「やーー!」
ゴロン

幼「ふー……」

男「…………」

幼「…………」

男「楽だろ?」

幼「うんー、春の風がすっごく心地よくて……私も寝ちゃいそうだよ」

男「寝てもいいんじゃないか?」

幼「でも……」

21: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 16:07:26 ID:mRhcyYTs
男「ひねもす のたり、だろ?」

幼「……そうだね」

男「のんびりしようぜ」

幼「寝ちゃったらごめんね?」

男「気にしねーよ」

幼「ふふふ」

男「ん?」

幼「今年は何回、こうやってこの海岸で、男の隣で寝っ転がれるのかなーって」

男「何回って……夏休みになれば、晴れたら毎日だろ」

幼「……うん、そうしたいな」

22: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 16:08:19 ID:mRhcyYTs
幼「でも受験生にそんな余裕はあるのかな?」

幼「今でも頑張りすぎなのに」

男「あー……まぁそうだな。夏休みは追い込み時期か……」

幼「大丈夫! 勉強の邪魔は致しません!」

幼「私が男の勉強を邪魔するのは今日が最初で最後!」

男「……でもまぁ、毎日勉強ばかりじゃ疲れちまうさ」

幼「そうだねー。ほんとそうだよ」

男「……たまにはさ」

幼「だ、たまにはこうやって、男を引っ張ってきても良い?」

男「おう、出不精な俺を引っ張ってくれよ」

幼「わかった、えへへへー」

23: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 16:09:55 ID:mRhcyYTs
男「……このタープも随分くたびれてきたよなぁ」

幼「そだね。 おじさんから貰って、もう10年くらいだっけ?」

男「んー……今年の夏で丁度10年……だな」

幼「毎年私たちを強い日差しから守ってくれてるよね」

男「だな。 あ、おっちゃんとこ行ってサイダーでも買うか?」

幼「それはまぁ……後で」

男「売上に貢献する事が恩返しと思ってるぜ」

幼「おじさんは気にしてないと思うけど、後で……行こう」

24: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 16:11:09 ID:mRhcyYTs
男「俺が担げるようになったら、すぐくれたからなー」

幼「男、力持ちだよね。 私いまだに担げないし」

男「そこはほら、体格差だろ。 俺育ったしなー」

幼「腕力もほら、リンゴをぐしゃー的な?」

男「そこまで力強くはねーよ」

幼「そう? でもまぁ大きくなったよね」

男「小6まではチビだったのになー」

幼「あの頃は私の方が背、高かったもんね」

男「身長と言えばさ」


25: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 16:13:30 ID:mRhcyYTs



幼「ふふ、あの時は笑ったよねー」

男「なー。 アレが無かったら」

男「って、あれ? なんで卓球の話になったっけか?」

幼「タープの話からだよ」

男「……今何時くらいだろ」

幼「11時くらいかな?」
ゴソゴソ

幼「……えーっと、正解はー」

男「実は1時位とか?」

幼「2時でしたー! って、思いのほか時間が過ぎている!」

男「まじで? もう2時? そんな話してたっけか」

幼「ふふ、楽しい時間はあっという間って言うじゃないですか?」

男「あー、そうだなー」

26: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 16:14:35 ID:mRhcyYTs
幼「春だからじゃない?」

男「ん? 春?」

幼「ふわふわ陽気で会話もふわふわ」

男「春関係あるか?」

幼「なんかこう、ふわふわした感じの……春っぽさ」

男「はは、どんだけふわふわなんだよ、春」

幼「私はこのふわふわした感じの会話、嫌いじゃないよ?」

男「言うまでもないが、俺もだ。 幼と話してるとなんかそうなっちまうな」

幼「えへへ、それは何より」

27: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 16:15:51 ID:mRhcyYTs
男「しかし、アレだな」

幼「ん?」

男「4月だけど、日が高くなると暑いな」

幼「そうだねー、今日はかなり日差しが強いね」

男「気温何度だこれ」

幼「そんな男にー、本日とっておきのおもてなしがございます」

男「ん、冷たい麦茶とか?」

幼「ちょっとだけ、海に足つけようよ」

男「んー、いやー……でも海に入る格好では……」

幼「ちょっと足つけるだけ」

男「なるほど、だから着替えないでいいって急かしたのか」

幼「そう! 今日はきっと暑くなるって思ってたし!」

男「んじゃちょっとだけ行ってみるか」

幼「うん!」ニヤリ

28: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 16:17:03 ID:mRhcyYTs


チャプチャプ

幼「ひゃー! 久々の海だー!」

男「確かに去年の9月ぶりだな……泳ぐにはまだ少し早いけど」

幼「そう? えいっ!」
バシャッ

男「うわっ! 足つけるだけじゃなかったのかよ!」

幼「いいじゃん、なーんか青春ぽくて」
バシャッ

男「ちょっ……」

幼「ほらほら、男も反撃しないと! あはは」
バシャバシャ

男「おいおい……俺はともかく、幼は……」

29: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 16:17:49 ID:mRhcyYTs
幼「なーに?」

男「Tシャツ」

幼「だから?」

男「透けるっつーの……」ボソッ

幼「今の聞こえたよー? 透ける? 何がかなー?」ニヤリ

男「ぐっ……」

幼「私は男になら見られても平気だよー!」
バシャバシャ

男「俺が平気じゃねーっつの!」

幼「へぇー……どう平気じゃなくなるのかなっ?」
バシャッ

男「そんな事言えるかよ!」

幼「これじゃ男が一方的に水を浴びるだけで、私はちっとも涼しくないよ!」

男「だから、無理だって……」

30: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 16:18:56 ID:mRhcyYTs
幼「仕方ないなぁ……それじゃ!」
バシャバシャッ

幼「んー! 冷たくて気持ちいい!」

男「!?」

幼「良い感じに冷たくて気持ちいいね?」

男(下着、黒だ……見える……)

幼「ほら、私もう濡れちゃったし、男も反撃をほらほら!」
バシャ

男「あーもう好きにしろ! 俺は何も見ないぞ!」
グッ

幼「目をつぶったら何も見えないよ?」

男「見ねー!」

31: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 16:20:02 ID:mRhcyYTs
幼「本当に?」

男「幼が諦めるまで、目を開かない!」

幼「……言ったね?」

男「言った! 絶対開かないぞ!」

幼「どりゃーー!!」
ガシッ
ばっしゃーん!!

男「ぶはっ! 何すんだ、こんにゃろ!」
ザバッ

幼「油断大敵だよね!」

男「お前なぁ……まぁ浅いから溺れないけど、危ないだろ……」

幼「…………」

男「…………」

32: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 16:20:46 ID:mRhcyYTs
幼「…………ね」

男「ん?」

幼「いい?」

男「ん」



ちゅっ

33: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 16:21:52 ID:mRhcyYTs
男「!?」

幼「えへへ、しょっぱいね」

男「ちょっと待て……今のってあの……」

幼「あれ? 今の『ん』は、オッケーの意味じゃなかった?」

男「いや、俺もそういう気持ちだったから嬉しいけど!」

幼「ヘタレな男が何もしてくれないから、実力行使に出ましたー」

男「お、幼の大切なファーストキスが!」

幼「あはは、自分の事じゃなくて私の事なんだ」

男「俺で……俺なんかで良かったのかよ?」

34: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 16:23:23 ID:mRhcyYTs
幼「もう! 鈍いにも程があるよね!」

幼「私は男が……男じゃないとイヤなの!」

幼「男はその……イヤだった? 私にキスされて」

男「イ、イヤじゃない!」

幼「ほっ……良かったー」

男「けど……今のは……って言うかあの……さ」

幼「もー、せっかく良い雰囲気なのに、何?」

男「あー、いやー、そのー……透けてるんだけど」

幼「えへへ、Tシャツの下は水着だよ?」

男「は?」

35: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 16:24:40 ID:mRhcyYTs
幼「去年買った黒のビキニ」
バサッバサッ
ポイッ

幼「ジャーン! どう? ビビった?」

男「……まいった」

幼「じゃあ、泳ぐ?」

男「いやいや、泳がねーよ?」

幼「せっかく着て来たのに」

男「俺は水着じゃねーんだよ! 泳げるかっ!」

幼「こんな事もあろうかと」

男「ん?」

36: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 16:25:32 ID:mRhcyYTs
幼「男の部屋のタンスから、水着を引っ張り出して、鞄に入れてあるんでしたー」

男「いつの間に!?」

幼「今朝、男がまだ寝てた時、こっそりと」

男「……今日は泳ぐんだな?」

幼「この目を見て判断をー」
じーーーっ

男「……あんまり長い時間はダメだぞ?」

幼「イェーイ! おじさんとこで着替えて来なよ」

男「そうする」

幼「……待ってるから」


男「……ちょっと待ってろ」
ザブザブザブ

幼「なるべく早くねー」

37: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 16:26:13 ID:mRhcyYTs


男「こんちは。ちょっと更衣室借ります」

駄菓子屋兼海の家の店長ことおじさん「見てたぜ、おい」

男「のぞきですか? 悪趣味っすね」
ガチャッ
バタン

おじさん「今日は……いーぃ天気だからなぁー」

男「そうっすね」
ゴソゴソ

おじさん「夏日だな、夏日。 だからお前ら来るんじゃねえかと思ってな」

男「エスパーですか」

38: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 16:26:52 ID:mRhcyYTs
おじさん「おう、男よぉ」

男「はい?」

おじさん「俺の姪っ子を泣かすなよ?」

男「どうでしょう」

おじさん「おい、そこはちゃんと約束しろよ」

おじさん「あんな良い娘、中々いねーぞ?」

男「それはわかってます、はい」

おじさん「なら」

39: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 16:27:37 ID:mRhcyYTs
男「俺、実は今から彼女に告白するんですよ」

おじさん「は? お前らまだ付き合ってなかったの?」

男「はい」

おじさん「でもさっきちゅーしてただろ?」

男「あれはまぁ、いつもの流れ的なやつで」

おじさん「流れでちゅーとかするか!?」

男「普通、しないですね」
ガチャッ
バタン

おじさん「若さか?」

男「どうですかね。 年は関係無いような気もしますけど」

40: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 16:29:14 ID:mRhcyYTs
男「実は今の俺、やる気に満ち溢れてるんですよ」

おじさん「全然そう見えねーな」

男「じゃあ、いっちょ……行動で示してみます」

おじさん「おう、やれるもんならやってみな」

男「正式に付き合って下さいって言います、行ってきます」

おじさん「おう、行ってこいよ」

男「返事がイエスなら、ずっと彼女の傍で、彼女の笑顔を守る努力をしますよ」

おじさん「……くせえ事言う様になったな、お前」

男「そういう気分なんですよ、今日の俺」

おじさん「そか、んじゃ行ってこい」

男「あとでサイダー買いに来ますんで」

おじさん「おう」

男「いつも通り、2人で」

おじさん「おうよ」

41: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 16:29:51 ID:mRhcyYTs
幼「ーーーーーーー! -----!」
ブンブン

おじさん「おら、呼んでるぜ?」

男「……それじゃ!」
スウゥゥゥゥゥッ……

男「幼ーーーーーーーーーーーっ! 俺はーっ! お前の事がーーーーーーーっ!!」
ダダダダダ



おじさん「叫びながらダッシュで告白とか……青春かよ!」

おじさん「出来るだけ無様に転べーーーーっ! ケガしない程度にっ! はーーっ!」



おわり

42: ◆L0dG93FE2w 2016/04/03(日) 16:31:54 ID:mRhcyYTs
これで終わりです
誰か読んでくれると嬉しいです

次スレは
男「いただきまーす」アー サボテン「ちょっと待った!」
で、立てるはずです

では

43: 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/04/03(日) 16:36:55 ID:.mdLPCks

44: 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/04/03(日) 17:40:29 ID:FTe6EHds

青春だねぇ

45: 以下、名無しが深夜にお送りします 2016/04/03(日) 18:28:48 ID:nNWnme/w
おつおつ